転生していないけれど、「なろう」ドン・キホーテ

ドン・キホーテとサンチョ・パンサ書物
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※2021年2月の記事再録

設定は曲げられぬ

ドン・キホーテとサンチョ・パンサ

 つなぎになるパン粉を使わず、ひき肉と塩だけで肉団子を作る。そして、それを沸騰した鍋に投入する。すると、ゴムの塊みてーな歯触りの食い物が出来あがるという寸法だ。世の中、知らない方が幸せなことは存在する。つなぎはしっかり加え、加熱は弱火で行うのが身のためだろう。

 かの有名な『ドン・キホーテ』は、15~16世紀のスペインで流行した騎士道物語に対するパロディだという説があるらしい。現代日本に当てはめると、いわゆる”なろう”系の設定と物語展開に心奪われたイタいオッサンが、騎士のコスプレをしてあちこち旅する物語だと言えば分かりやすい。若い頃に読んで、面白かった記憶がある。

 イタいオッサンであるドン・キホーテ、一般的な印象と違い、極めて知的で礼儀正しく、誠実な人物だ。ただ、自分の作った設定に忠実であるが故に、作中の一般人には正気を失った人物と見なされている。それでも、ドン・キホーテは己を曲げない。いや、己の設定を曲げない。流行り言葉を使うなら、筋金の入りの”ガチの”人。笑わば笑え、我こそは、憂い顔した真の騎士。まだ読んでいない方、一度手にしてくださいな。研究者の言葉によれば、ドン・キホーテを通じて当時のスペインが抱えていた矛盾や社会的病巣が分かるそうだ。

 で、どの場面が印象に残っているのかと質問されたなら、物語の本筋とは全く関係のない「ケット上げ」だと答えようか。これ、かなり危険ないたずらだよ。ドン・キホーテの従者である、サンチョ・パンサが被害に遭っている。簡単に言うと毛布やシーツを使った胴上げみたいなもので、下手したら背中を強打する恐れがある。昔は(もしかすると今も)ノリで危ねーことをする奴が結構いたらしい。何故か知らないが、『ドン・キホーテ』と聞くと、この場面がすぐに思い浮かぶ。よい子は真似しちゃだめだよ。

 

 

 

 

 

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