マクベスを殺したもの

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※2021年2月の記事再録

予言ではなく、野心によってマクベスは死ぬ

シェイクスピア

 ふと思い立ってアフリィエイトのことを調べるうちに、見出しを付けた方がグーグル様に気に入られるという情報に巡り合った。故に、この記事には無意味に見出しを付けている。以前の記事も、えっちらおっちら見出しを付ける改修に取り組んでいる最中なり。

 シェイクスピアの四大悲劇でお薦めなのは、この『マクベス』だ。何といっても一番短いからね。まあ、まじめな話をすれば、物語の発端となる魔女たちの会話からマクベスの死まで、とにかく冗長な場面がない。緊迫感が続いたまま終焉に至る。大河ドラマ総集編のごとし。だから、途中でダレずに読みおおせる。お薦めだという訳だ。

 本作の主人公マクベス、魔女の予言をうかうか信じ、王位簒奪したものの、予言どおりにバーナムの、森が動いて負け戦、自然生まれでない男、マクダフの手で地獄行き。作中で問題となるのは、魔女たちの予言だろう。嘘は言っていない。しかし、マクベスにとって最も重要な未来、つまり正当な王位継承者の軍に敗れ、女から自然に生まれなかったマクダフに討たれるという結末が語られていない。はたして、マクベスは魔女に騙されたのだろうか。

 身も蓋もない言い方をするなら、マクベスは決して騙されていない。心の奥底に眠っていた野心を呼び覚まされただけだろう。魔女の予言は、その野心を実現する呼び水となったに過ぎない。だって、予言ではどのようにして王位に就くのか明示されていないのに、マクベスは王様を暗殺してるんだから。第一、予言を聞いた時にマクベスの隣にいたバンクォーが、

「王にはなれないが、子孫は王になるお方」

って寿(ことほ)がれている。予言を信じたら、マクベスなりその血筋なりがバンクォーの子孫に取って代わられるのを受け容れることになる。ともあれ、『マクベス』はすらすら読めて、その上さらに面白い。シェイクスピアって、本当に悪党の破滅を描くのが上手い。

マクベス=明智光秀?

 さて、ここまでマクベスについてだらだら書いてきて、誰かに似ていると思った矢先、急に脳裏をよぎったのが明智光秀だ。主君を殺して天下を握ったのも束の間、味方はわずかで敵は大勢、一戦にして敗れ、哀れ命を失った点でマクベスそっくりじゃないか。かつて黒澤明が『マクベス』を翻案して『蜘蛛巣城』なる映画を作ったそうだ。明智光秀をマクベスに当てた創作なんか、案外ウケるかもしれない。題名は、『魔苦別主』なんてどうだろう。全くの妄想だけれども、もしも明智光秀が妖しげな予言を耳にして、それで本能寺の変を起こしていたとしたなら、興味深い話になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

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